日光のけっこう漬

けっこう漬 日光山系の湧き水「日光のけっこう水」を使用しています。

大きな樽を用意します。そしたら隙間なく野菜をぎっちりと美しく並べます。一段並べ終わったら、お相撲のように威勢良く塩をまき、また一段。半年から一年のあいだ、大きな石をいくつも幾つものっけて、涸らした塩漬の野菜がたまり漬の原料です。旬の野菜を使用したい意向を胸に抱いていると、最初から出鼻を挫かれますので注意が必要です。次に塩抜きの作業を行います。この時、個体差によって脱塩時間にも差がでてくるので、選別しながらおこなうことをお勧めします。わたくし共では、この脱塩に天然湧水「日光のけっこう水」を使用し、当て流しと言っておりますが、要するに流しっぱなしで、朝晩に良く撹拌して脱塩しています。夏と冬の外気、水温の差は、脱塩や漬けこみ時間に大変な影響を及ぼします。冬の冷たい水温は脱塩作業、漬けこみ作業ともにより長い時間を要します。なるほど寒仕込とは良くいったもので、じっくりと時間をかけたぶん、冬のほうがうまい気がします。こうして下漬、中漬、本漬と作業をおこなっていき、ようやく「けっこう漬」の完成です。心を込めて作ることでよりいっそう味わいに深みが増すことは皆さんご存知のはずですので、多くは申し上げません。

日光のけっこうそば

けっこうそば 昔ながらの製粉機をつかって蕎麦の実を丁寧に挽いています。

粉物は儲かるなんぞと申しますが、手をかけすぎると存外儲からない商売となるようです。日光、鹿沼産のそれはそれは上等な蕎麦の実を、収穫と同時に保冷庫に保存しております。そしたら必要なぶんを製粉機と石臼の二つで製粉して当社独自のそば粉オリジナルブレンドが出来上がり。これを毎朝、各店舗の若い衆が威勢良く打つおかげで、香りの良い、うまいそばを皆様に提供することができるわけです。実はそばつゆも毎日作っています。日高の一等昆布は見た目からして、ただ者ではない感じの代物です。姿かたち、色つやともにほれぼれといたします。人気の活〆アナゴも、若い衆が見事に捌いております。

日光のけっこうゆば

けっこうゆば できたての湯波は絶品

穏やかにたゆたう豆乳を海に例えるなら、なるほどゆばは波のごとしで、「湯波」と書くのもあながちデタラメな当て字というわけではなさそうです。大豆は秋田のリュウホウと栃木のタチナガハ。ひとつの巻ゆばに巻かれた波はぜんぶで7枚、丁寧にクルリと巻き上げます。日光のお正月には欠かせない、日光名物の揚巻ゆばを是非お試しください。もうひとつ申し上げたいのに、大豆のうまみを存分に活かした刺身ゆばがあります。ひとくちに刺身、と云っても色々で、マグロに限って挙げてみても、大トロ中トロ赤み中落ち、ってな具合です。前述の通り、豆乳は海に似たりで、マグロが棲もうがクジラが棲もうが、いっこう不思議はありませんか、さて、手前どもの刺身ゆば、トロトロっとくるところをみると、大トロトロの名がふさわしい。海の香りは決してしないが、うまい大豆を育んだ大地の恵みに涙がこぼれます。この柔らかさとかぐわしさは、少量だけ生産できる贅沢な一品です。是非ご賞味あれ。

日光のけっこう水

けっこう水 日光山系のおいしい涌き水です。

五十年の歳月を経て天命を知る日光連山の雪解け水。そんな大自然の恩恵に、ちょいどばかり商売ッ気を加えたら「日光のけっこう水」になりました。日光山麓に棲むと聞く三人の天使。そんな噺は生まれてこのかた、ついぞ聞かないが、見たこともないから、いるかもしれない、天使の贈り物をあなたのお手元にお届けします。また、銀座サロンド慎太郎オリジナルパッケージの「ありん水」もあわせて、召し上がってくんなまし。画家金子國義先生のデザインです。